ネットワーク技術でかなり必須となってくるのは帯域制御です。
今回は、CiscoのNW機器で設定する際の、帯域制御計算式と、実際の設定コマンドを紹介します。
Ciscoの帯域制御設定における参考資料をまとめておきます
インターネットの業界ではやはり、帯域制御は頭を悩ませる一つとなります。
どのインターフェースをどれくらいのトラフィックが流れ、そしてそのトラフィックが大きすぎるとどのくらいトラフィックの流入を制御するか。
いろいろとめんどくさいです。
難しいことはとりあえず後回しにして、Cisco機器における帯域制御の計算式とそれぞれの帯域に制御した際の、帯域とバーストサイズの組み合わせを以下で紹介します。
Cisco推奨の帯域制御計算式
Cisco機器においての帯域制御計算式
以下、計算式
normal burst = configured rate * (1 byte)/(8 bits) * 1.5 seconds
extended burst = 2 * normal burst
上記計算式からバーストサイズとの組み合わせ、以下にメモ
1M = 1000000 187500 375000 10M = 10000000 1875000 3750000 50M = 50000000 9375000 18750000 100M = 100000000 18750000 37500000
※あくまでCisco推奨なので参考までに。
Cisco機器における帯域制御設定例
それでは実際に設定をしていきます。
あくまで、Cisco 65kをベースとした設定、及びIPv6での設定例となるのでそこは柔軟に対応お願いします。
- まずは、アクセスリストを定義します。
ここではBGPのトラフィックを制御するための帯域制御を書いています。ipv6 access-list IPv6_rate-limit deny tcp any eq bgp any deny tcp any any eq bgp permit ipv6 any any
- 次に、クラスマップ(class-map)を作成し、先ほど設定したアクセスリスト名(IPv6_rate-limit)をあてはめます。
class-map match-all class_Policer_10M match access-group name IPv6_rate-limit
- 続いてポリシーマップ(policy-map)を作成し先ほど作成したクラスマップをあてはめます。
policy-map policer_10M class class_Policer_10M police cir 10000000 conform-action transmit exceed-action drop violate-action drop
- 最後に対象のインターフェースへ作成したポリシーマップを(IN/OUT)どちらかに適用すれば完了です。
interface TenGigabitEthernetx/x ip address x.x.x.x 255.255.255.0 service-policy input policer_10M
帯域制御が反映され、トラフィックがドロップされているかを確認
それでは実際に先ほど設定したコマンドが効いているかshowコマンドで確認します。
#sh policy-map interface tenGigabitEthernet x/x TenGigabitEthernetx/x Service-policy input: policer_10M class-map: class_Policer_10M (match-all) Match: access-group name IPv6_rate-limit police : 10000000 bps 312500 limit 312500 extended limit #ここで帯域制御とバーストサイズを確認できます。 Earl in slot 6 : 42039704 bytes 5 minute offered rate 1094528 bps aggregate-forwarded 38281887 bytes action: transmit exceeded 3757817 bytes action: drop #オーバー分のトラフィックがドロップされている aggregate-forward 10001808 bps exceed 995576 bps Class-map: class-default (match-any) 2 packets, 167 bytes 5 minute offered rate 0000 bps, drop rate 0000 bps Match: any 2 packets, 167 bytes 5 minute rate 0 bps
うまく10Mで帯域制御が利いているようです。
もっと詳しく確認するには、テスターを用いて対象の帯域制御よりの1M~2Mくらいのバーストサイズのトラフィックを流せばオーバー分のトラフィックがドロップされていることが確認できます。
まとめ
帯域制御はとても大切な操作となるので必ず検証を経て、運用機に設定することが大切です。
ぶっつけ本番でコマンド入れで全トラフィックを落とすことのないよう、ご注意ください。
それでは!
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